CLIMAX
◆ Climax 01 ◆ 妖魔の野望
禍々しい空気――瘴気に満ちた空間が目の前に広がっている。
その部屋の床には巨大な魔法陣が歪んだ輝きを放っており、その周囲には魔物を模したような石像が立っている。
上ってきた階段以外に出口のようなものも見当たらない。
どうやらここが……決着の場所らしい。
GM:それでは、クライマックス開始だ。
ノック:凄い魔力を感じますね……。
ルーカス:あれ動くよね。あの石像、きっと動くよね(笑)
よくあるパターンなのである。
GM:奥には緑色の宝玉を抱き込んだ樹が床から生えている。宝玉には、黒いオーラを漂わせる長剣が突き刺さっている。
ルーカス:そこにあるのは樹だけ?
GM:いや、その前に一人の妖魔――フォモールが立っている。そいつはキミたちの方へ振り向く。
フィル:「ふむ……剣、宝玉、フォモール……ふむふむ」
GM/フォモール:「冒険者か……、ようこそ、我々の砦へ。もっとも、完成してはいないがね。あと三日ほど待っていてくれれば、ラインの街まで届くほどメイズツリーが育ったのだがな」
フィル:説明乙といわざるを得ない。
GM:フォモールはククク、と余裕の笑みを浮かべている。
ノック:これは負けフラグ(笑)
ルーカス:「こんな樹を作って、何をするつもりだったんだ!?」いや、まあ前に言ってた気はするけど一応聞いておく。
GM/フォモール:「何を? 単純なことだ。……ラインを、落とす」
ルーカス:「ラインの街をっ!?」
レオ:「そうはさせねぇよ」
GM/フォモール:「しかし、お前たちの来訪も考えようによってはむしろ好都合か。お前たちの血を魔剣にささげれば、今すぐにでも砦は完成する」
フィル:「確かに楽してズルしていただきかしらー、って訳でしょうけど、こんな分かりやすい方法じゃあ……ねぇ?」ちょい見下す感じで。
ノック:「ラインを、落とす(キリッ」(笑)
ルーカス:お前(笑)
ノック:「しかし、ここにも妻はいませんでしたか……」頭を振っておく。
GM/フォモール:「倫理やら正々堂々やらをかざすのはお前たちの勝手だがな……我々は魔に属するものなのだよ」
レオ:「そんなことはどうでもいい……。街は、落とさせない」剣と盾を構えます。
ルーカス:さあ、テンもなんかかっこいいこと言うんだ!(笑)
テンスリット:かっこいいこと……。「蒼羽させないよ!!」
ルーカス:あ(一同笑)
テンスリット:そうは、ね!(笑)
ノック:うめぇ(笑)
ルーカス:最高です(笑)
GM:あー、うん。なんかおいしいな。
フィル:「はいはい、説明ありがとうございました。ところで、知ってます?」
GM/フォモール:「何をだね? 手短に頼もうか」
フィル:「そういう風にペラペラ喋る奴は大抵失敗するんですよ? ……負けフラグ、っていうらしいですが(笑)」
GM/フォモール:「わざわざご高説、決意表明ありがとう。もう気はすんだかね?」
レオ:「……あとはお前が消えたら気がすむさ!!」
ノック:ハットを目深にかぶりなおして杖を構えます。
GM/フォモール:ではフォモールはニヤリと嗤い「では、このエイスファスが、貴様らの命を狩り取ってやろう!」
エイスファス
ルーカス:なら、最後にもう一度決意を表明しよう。「させない! この樹は、ボクたちがくいとめるっ!」
*** 第一ラウンド ***
GM/エイスファス:では戦闘開始だ! エイスファスは片手で印を結ぶと唱える。「獣のように貪れ、悪鬼のように破壊しろ、ガーゴイル!」
ガーゴイル
ノック:やっぱり(笑)
レオ:ガーゴイルかー(笑)
GM:コマンドワードに反応して石像が動き出す。敵はガーゴイル2体とエイスファス! PC、エネミー双方とも1エンゲージ。それぞれの距離は5m。ではセットアッププロセスだ!
ルーカス:クライマックスだ。ボクは行動するぞ。
GM:こちらはなしだ。そちらで自由にどうぞ。
フィル:では、私も行動ありです。
ルーカス:ではボクから。《ターゲットオン》! 対象はエイスファス!
GM:了解。シーン中、ルーカスがエイスファスに与えるダメージに+3ね。
ノック:ほうほう。
フィル:では、敵さんを燃やしてもらいましょう。《ヘイスト》を宣言。対象はノック!
ノック:おおお?
フィル:(コロコロ)発動成功。行動値は(コロコロ)2+3で5点上昇!
レオ:敵を抜きましたね。
GM:……なんだろう、非常に残念なフラグを感知した。
フィル:「機先を制する、って奴ですね」
ノック:「なんだか身体が軽くなった気がしますよ!」
フィル:(エイスファスたちに向かって)「ま、花火でも味わってくださいな……」
ルーカス:「ノックさん!」
ノック:ではマイナーアクションで《マジックブラスト》! 「みなぎってきましたよ!」
レオ:奥さん直伝の魔法が敵全員に……。
GM:《マジックブラスト》来た、これで負ける!
ノック:メジャーアクションで《ファイアボルト》! 魔術判定は(コロコロ)20!
GM:ぶぉ。ガーゴイルA、(コロコロ)失敗! ガーゴイルB(コロコロ)も失敗! (コロコロ)エイスファスもダメだ!
ノック:全員命中してるよねこれ?
ルーカス:全員命中だよ! ここでリソースブチ込め!
ノック:よし、ここで《マジックフォージ》を宣言。さらにフェイトを3点突っ込む!
GM:おおお……。
ルーカス:ココはもうボクいらない子の方向で! 「テン! ノックさんの援護を!」《ディスコード》使ってくれってことね。
テンスリット:「よし、援護するよ! 《ディスコード》!」フェイト3点使う!
GM:ちょっと待て、ダイス何個だ!?
ルーカス:《ファイアボルト》が5D6、《マジックフォージ》で+1D6、フェイトで+3D6。合計9D6!
ノック:「燃えつきるぞハート!」(コロコロ)……26、点?
ルーカス:《ディスコード》分追加だ! テン、4D6を!
テンスリット:どうだっ! (コロコロ)18!
ルーカス:4D6で18はすごい!
GM:おおお、26+18で44点!? ……うぞん。
フィル:「あなたは相手の能力を知らないで喧嘩を売った。それがそもそもの間違いですよ」にこやかに。
ノック:「あまり振るいませんでしたねぇ……。テンさん、ありがとうございます」
GM:……(ガーゴイルのコマを取り除く)。
レオ:ガーゴイル消えたー!
テンスリット:「さっすが! さすがノック!」
レオ:「いい仕事だ!」
GM/エイスファス:「な、なんだと……!? くそっ、こんなことが……っ!!」エイスファスはよろめいている。
ノック:「いえいえ、テンさんのお力あってこそですよ」
GM:うわ、ガーゴイル一撃かぁ……。
フィル:「しかしえげつねーですね……(ナイスでしたよふたりとも)」
ノック:またセリフと心情が逆(笑)
ルーカス:次の行動はテンか……。それなら。「テン! ここだ! ここで一気に!」
テンスリット:「よしきた! 《ジョイフルジョイフル》! 行くんじゃよノック!」
ノック:ポヨンポヨン。
テンスリット:(ダイスを振る)判定成功!
テンスリットの力ある歌がノックに耳に届く。
その歌声は、ノックの身体を縛鎖より解き放つ!
GM:えー、では再びノックの行動。
ノック:「ほっほっほ、おじいちゃんがんばっちゃいますよー」一応保険をかけて、マイナーアクションで《マジックサークル》!
GM:こいつ容赦ねぇ。
テンスリットの歌声で再び動くノックの元に、魔力が集積していく!
「がんばれ! ノック、がんばるんじゃよ!」
「ノックさん!」
「やっちまえ!」
「たーまやー!」
彼の元に、仲間たちの声が届く。
ノック:命中判定の魔術判定は18!
GM:……回避失敗!
「妻直伝のッ!」
ノックの魔術が、エイスファスを捉える!
「サニー・サイド・アップ!」
一同:目玉焼きかよっ!?(一同爆笑)
ノック:(無視して)ダメージは……20点!
GM:……(計算して)。ぐらり。よろめくエイスファスが後ずさる。
ルーカス:お?
ノック:上手に焼けましたー?
レオ:焼けた?
GM/エイスファス:焼け焦げた手を背後の宝玉につき、身体を支えている。「ここまで、だと、いうのか……」
ルーカス:「観念してくださいッ!」
GM:ゼイゼイと荒く息をつきながら、しかしキミたちを力強く睨みつける眼には、ある種の"覚悟"が映っている。
ノック:これは自分を生贄にささげるフラグでは。
GM/エイスファス:だが、せめて、あの防壁だけは……破壊させてもらう!」
エイスファスが、最後の力で"魔剣"の刃に手をかける。
「我が命の全てを、持っていけ!!」
裂けた手から、エイスファスの血がみる間に"魔剣"に吸い込まれていく。
「あ、あれはっ!?」
「ッ!? 何か来る!?」
「な、何が起こるってんだ!?」
――ドクンッ。
脈打つように、"魔剣"が鼓動した。
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