グランクレスト大戦RBe: あらすじ
前々企画【
グランクレスト大戦RB】では、『グランクレスト』の舞台であるアトラタン大陸で起こった大きな戦争を扱いました。
前企画【
グランクレスト大戦RBe:】では、上記の結果としてアトラタン大陸に生じた企画独自の戦争を扱いました。
前々企画、前企画および本企画は、『グランクレスト戦記』を原作小説とした二次創作企画ですが、原作小説のパラレルワールドを舞台としており、基本的な物語はオリジナルのものとなります。
上記大戦に至るまでの原作のあらすじは
こちらをご確認ください。
前々企画のあらすじは
こちらをご覧ください。
◆01◆おわりとはじまり
(GC大戦RBe:プロローグ)
アルベリクとセレーネのティオへの従属宣言から半年……大戦終結から1年ほどが経ったある日。
中立地エーラムに存在する大講堂にて、大きな二つの式典が催されようとしていた。
ひとつは、聖印の継承式。
連合と同盟、ふたつの国家の盟主の聖印を、条約盟主ティオの元へと引き継ぐ儀式。
これに続いて、各国家の君主たちが聖印をティオの許へ集めることで、皇帝聖印を現出させるという儀式である。
そしてもうひとつは、改めて執り行われることとなった連合盟主アルベリクと同盟盟主セレーネの婚姻の儀。結婚式であった。
式は進み、いよいよアルベリクとセレーネの聖印をティオの聖印へと統合しようとした……その時だった。
大講堂で巨大な混沌爆発(カオス・バン)が発生し、その場に突如デーモンロードが降臨したのだ。
その様子に、大講堂の惨劇が繰り返されるのかと思った者も少なくなかったと伝えられている。
さらに突如として、婚姻の儀を取り仕切っていた聖印教会の大司教が、大講堂の地を管理するエーラム……メイジアカデミーの上級教官が、参列者として参加していた君主が、魔法師が、邪紋使いが、突如として牙を剥いた。
それは混沌崇拝者集団……秘密結社パンドラによる一大蜂起……巨大な謀略であった。
突然の蜂起に、無防備に聖印の継承を行おうとしていたティオの命もあわやと思われたが、それを咄嗟に飛び出し防いだ者たちがいた。
それは式典の場に盟主アルベリク、セレーネから内々に声を掛けられて招かれていた両国の英雄、そして独自に秘密結社を追いかけた条約の英雄達である。
《希望の箱》と呼ばれる不思議な魔道具が英雄の手によりもたらされた連合盟主アルベリクと同盟盟主セレーネは、自分たちの信の置ける英雄達に、独自にこの魔道具の調査を依頼した。
様々な方法、状況で調査を行ったことで、『箱』は開かれた。
『箱』を、極めて混沌濃度の高い状況……魔境の中でさらに激しい混沌濃度の上昇を行ったような空間に置くことで、中に隠された暗号らしき文書が解放されたのである。
その暗号は、秘密結社パンドラの闇魔法師たちがアジトと思しき場所に残していた様ものと酷似しており、記された内容が露になった。
──来る聖印統合の場にて、再び秩序の崩壊を。
それがパンドラによる謀略。
秩序の時代の到来を防ぐための秘策だった。
「大講堂の惨劇」の際は、パンドラの存在に気付くものがおらずそれは成ってしまったが、しかし、今回は違った。
その場には、パンドラの野望を防がんとする者達がいたのだ。
それこそが『箱』を盟主の許にもたらした連合・同盟の英雄達あり、彼らと戦場で、あるいは秘密結社を追う中で絆を深めた、条約の英雄達であった。
アルベリクとセレーネ、それぞれによって解析されたその情報は、一切表沙汰にはされず、無論ティオにさえ伝えられることはなかった。
どこにパンドラの影が潜んでいるかが掴めなかったからである。
ティオの側にいる者にさえ、パンドラの息のかかった者がいる。
その可能性さえ拭えなかったからだ。
結果として、盟主として信のおける人物であったごく少数の連合・同盟の英雄へ、そして彼らが懇意にしていた条約の英雄達にだけ、秘密裏にこの情報が伝播し、そして、パンドラによる野望を寸でのところで回避。
デーモンロードも、結社に与する者達も討ち倒されることとなった。
しかし、そのままハッピーエンドとは問屋が卸さない。
その日。
秘密結社パンドラから、アトラタン大陸全土に向けた声明が出されることとなる。
『世界に秩序の時代が訪れることはない。世界は混沌の渦に吞まれ続けたままでいるべきである』
『これは宣戦布告である。世界から秩序を発散するための、新たなる戦の始まりである』
『改めて我らは宣言する。我らは【混沌解放戦線パンドラ】。これは、秩序から世界を奪還するための戦争である』
大陸暦2016年。
戦の爪痕深く、未だ癒えきらぬアトラタン大陸に。
新たなる戦乱が幕を開けようとしていた…………。
◆02◆蜂起する構成員達
強大な力を持つ海賊君主カイザックや影に生きる邪紋使いシェード達のような実力者の元、秘密結社として地下に潜んでいたパンドラの構成員達が一斉に蜂起した。
その数は膨大で、奇襲などを行えば三陣営の盟主の喉元にさえ届きうるほどの力を蓄えていた。
対策のためにエーラムのメイジアカデミーを中心として準備された対策会の情報もパンドラに漏れているように思われ、エーラム内にも裏切り者がいることが判明。
そのスパイの正体は、薬学魔法師ネキラであったが、ついぞパンドラと三陣営との全面戦争の終結まで、その面が割れることはなかった。
◆03◆激化する戦争
かつての大戦の頃と同じように、大陸内で火の粉の降り注がない場所がなくなるほどになった頃、三陣営もその状況にただ手をこまねいているわけではなかった。
例えば直接的にパンドラのアジトとなっている拠点へ直接乗り込んでいくなどして、積極的にパンドラを打ち倒していった。
しかし、カイザックやシェードとの直接的な戦闘の機会も増え、激化の一途を辿る戦場と、一筋縄ではいかず停滞する戦況という相反する事象が発生するのだった。
◆04◆幹部の撃破と瓦解する組織
度重なる直接的な戦闘の末、とうとうパンドラ幹部の海賊君主カイザックが、ひとりの君主の部隊によって討ち取られることとなった。
さらに時を近しくし、邪紋使いシェードも致命打とも言える攻撃を受け、戦線からの離脱を余儀なくされた。その生死は不明なものの、表舞台に現れることはなくなったのだ。
これにより、中心人物を失ったパンドラは潰走。最終的に組織としては崩壊することとなり、とうとう三陣営とパンドラの間の抗争にも、幕が降ろされることとなるのだった。
◆05◆定められたはじまりとおわりの刻
(GC大戦RBe:エピローグ)
パンドラと三陣営との戦争終結の後、連合盟主アルベリクと同盟盟主セレーネは改めて挙式をあげ、条約盟主ティオへの従属を誓った。
これにより、三陣営は条約の元ひとつとなり、皇帝聖印完成の準備が整うこととなった。
しかし、参戦者からの意見収集の結果も踏まえ、此度の戦争を傷を癒すにはまだ聖印を含む混沌の力を失うべきではないとティオは判断。
皇帝聖印の完成時期を2年後と定め、復興作業と混沌なき世界への準備期間をもつこととした。
君主として、魔法師として、邪紋使いとして。どう生きるべきかを考えながら混沌と付き合う、最後の2年間が幕を開けるのだった……。
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